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雲ノ平山荘

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【shibiさんの仕事】

ポップな色彩とリズミカルな筆致の中に戯れる不可思議なキャラクターたち。これ以上なく単純化された水色の曲線から清流の音が聞こえてくるような感覚…。以前僕はShibiさんの絵を白昼夢のようだと表現したことがあるが、彼女の絵は見る者に「夢の実存」をつきつける。
僕たちがただ漫然と実際の景色を眺める以上に、Shibiさんの描く世界に接するとき、目の前に自然・生命が息づいていること、大小様々な形の葉っぱが日差しに輝いていること、岩が岩として存在し、空に鳥が羽ばたき、彼女がその景色の中に佇んでいることを実感としてイメージさせられる。そして「もとから世界は目に見えない出来事の集合体」であって、それを伝えることこそが、芸術表現の醍醐味だということを思い出させてくれる。
歩調を乱さずに淡々と日々を歩むShibiさんの内面には、めくるめく変化に満ちた世界が広がっている。そして彼女は、どこまでも自由に旅を続ける。

(文:伊藤二朗 撮影、編集:赤錆健二)

Artwork

雲ノ平山荘

黒部源流

竜晶池

祖母岳

テラスからのスケッチ

9月 雷鳥くんin雲ノ平

中国上海生まれ。東京、千代田区三番町で育つ。小学生になり横浜へ。
物心つくまでは頻繁に親と中国へ行っていました。
中国と日本との間で自分が何者なのかわからないまま育ってました。
作品作りは自分が何者かを知る手段でもあるように思えます。
登山と出会う30代まで、何を描いて良いのかわからないまま、あてもなく作品に向かう日々が続いていました。
登山を始め、毎回の山行を絵に残すようになりました。

山に登り自然と向き合うことで、作品の対象がよりはっきりしていきます。

自然は私に、私が何者なのかヒントをくれたようです