信岡 朝子比較文学研究者
東洋大学文学部日本文学文化学科教授。日米環境表象の比較研究。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。博士(学術)。著書『快楽としての動物保護―シートン動物記から『ザ・コーブ』へ』(講談社、2020、単著)、『核と災害の表象―日米の応答と証言』英宝社、2015、共編著)。論文「静寂の理由―ドキュメンタリー映画『いのちの食べかた』(2005)と屠畜をめぐる語り」(『現代思想』2022年6月号)、「はじまりとしてのジョン・ミューア―アラスカをめぐる言説の歴史的起源」(『アメリカ史研究』45号[2022])、など。
伊藤二朗雲ノ平山荘経営者
1981年 東京生まれ
2002年 父・伊藤正一から雲ノ平山荘を引き継ぐ
2010年 現在の雲ノ平山荘の建設を主導
2019年「登山文化の危機!山小屋ヘリコプター問題」をブログで発信し、社会的な議論を呼ぶ。近年は雲ノ平山荘アーティスト・イン・レジデンス・プログラムや登山道整備ボランティア・プログラム等の活動を通じて、自然環境・国立公園を取り巻く社会課題に取り組んでいる。また、グループ展「moun/age」(横浜市民ギャラリー,2019)を企画、出展するなど、写真・映像表現分野でも活動している。
雑誌『PEAKS』で「山と僕たちを巡る話」を連載中。
加々見太地彫刻家
1993年 神奈川県生まれ
2020年 東京藝術大学大学院美術研究科彫刻専攻修了
2022年まで東京藝術大学COI拠点特任助手を勤める。
自身の身体で感じた世界や自然を通して、彫刻や写真を発表している。
登山活動にも力を入れており、ヒマラヤやアラスカでの登山を経験。人と自然との積極的な関わりに関心を持ち、自身の強烈な自然体験で得られた身体感覚や、世界の認識をテーマに制作している。
齋藤帆奈美術作家
多摩美術大学工芸学科ガラスコースを卒業後、metaPhorestに参加し、バイオアート領域での活動を開始。現在は東京大学大学院学際情報学府博士課程に在籍(筧康明研究室)。理化学ガラスの制作技法によるガラス造形や、生物、有機物等を用いて作品を制作しつつ、研究活動も行う。近年では複数種の野生の粘菌を採取、培養し、制作と研究に用いている。主なテーマは、自然/社会、人間/非人間の区分を再考すること、表現者と表現対象の不可分性。主な展覧会に「ノンヒューマン・コントロール」(TAV GALLERY, 2020)、「生態系へのジャックイン展」(見浜園, 2021)、「オープン・スペース2021 ニュー・フラットランド」(ICC, 2021-2) など。