1993年 愛知県生まれ
2019年 愛知県立芸術大学大学院美術研究科博士前期課程修了
特定の環境下で生活するゆえに身体に無意識に根付いている生活感や信仰の感覚が、目前の風景には人の痕跡として夥しく蔓延っている。風景というのは野暮ったい住宅街であったり、盛大な祭典の跡地であったり、山岳信仰の根付いた山深く人気のない限界集落だったりする。どれにも共通するのは、風景は人が差し込んだ違和感を抱えながらもこの場所で生き続けるということだ。
そんな風景の中に身を置き、歩みのペースを崩し視線の高さを変え、風景に対して演劇的な虚構を差し込んだりすることでそこに潜む痕跡が顕になり、風景は「物語る風景」となる。
風景を美術を通して探り、記録している。